【考察】仮想通貨で稼げる理由【ビットコイン】

 前回に引き続き仮想通貨アセット(主にビットコイン)について考察します。


前回記事の考察を前提としておりますので、未読の方は読んでいただけると幸いです。


今回もまた、仮想通貨トレーダーにはあまり気分が良くない内容だと思われますので、

そういった方々はブラウザバック推奨です。


・投資の原則-リスクプレミアム-

資産アセットに対する評価において最も重要な指標が時価です。


資産アセットに対する、特定時点における金銭的価値の事ですね。


投資行為で投資家に発生する利益/リターンは、この時価の不安定性に集約されます。

簡単に言えば


・時価が半分になる可能性が50%なら、倍になる可能性も50%になる


という考え方です。

もちろんこれはかなり極端な例えなのですが、

小難しい理屈を抜きにすれば、概ねこの解釈で間違っていないと思われます。


で、この時価というものは資産そのものが持つ価値に対する需要と供給で決まります。

もっとざっくりまとめると。


(資産が持つ元々の価値+人気)÷資産の総量


です。なので時価の上昇、または下降の要素をまとめると下記になります。


上がる要素

・該当資産が持つ元々の価値が再評価される

・該当資産に対する人気が上がる

・世界に存在する該当資産総量が減る


下がる要素

・該当資産が持つ元々の価値が再評価される

・該当資産に対する人気が落ちる

・世界に存在する該当資産総量が増える


つまるところ、

投資行為の目的はこの時価変動リスクをコントロールして利益を得る事になります。


そして、

この変動リスクが大きい程コントロールは難しくなり、

最終的に得られるリスクも損害も大きくブレが生じていく


これが投資家が得る利益の源泉であり、原則となるリスクプレミアムです。


・ビットコインの期待リターンが高い理由

現在、仮想通貨であるビットコインの期待リターンは最も高いとされています

これは言い換えると、最も時価が不安定なアセットという事です。


何故、不安定なのか?


理屈上、ビットコイン自体の価値は金と同じぐらい安定しているとされています。

総量に関しても決まっているものとされています。

つまり、人気が不安定という事になります。


ビットコインの人気として考えられる要素としては、

前回記事で既に考察済みで、

次の二点になります。


・ビットコインそのものの価値に期待

・ビットコインの投機的運用による莫大なリターンに期待


コロナショック時のビットコインの値動きから、

ビットコインの値動きリスクはほぼほぼ投機的運用層に因るものだと考えられます。


この「投機的運用」という言葉の定義解釈は様々なものがありますが、

本ブログでは「売却前提の資産運用」として定義します。

すなわち、現時点における仮想通貨運用の出口戦略は

「自国管理通貨への変換」

これを最終目的とする運用が大多数と考えられます。


つまるところ、現在のビットコインの人気というのは


×ビットコイン自体の価値

ではなく

〇トレード差益による莫大なリターン


これが実態と考えられます。


ビットコイン時価が不安定なのは、

それ自体の価値は安定していても、

大半の保有者からの信用が不安定である為。


結論としてはこういう事だと思われます。


・仮想通貨投資の本質

一方で、コロナショック時の値動きから

ビットコインを最後まで手放さない真のホルダー

という、その価値を心から信じている層の存在も判明しています。


ビットコインの時価を下支えしている層、という事ですね。

この層に属する人はどのような存在なのかというと、次の3パターンが想定できます。


・経済危機でも自国通貨がビットコインより信用できない経済環境貧困層

・経済危機でも動じる必要が無い富裕層

・経済危機でも動じない化け物メンタル層


仮想通貨投資の是非は、

上記の3層のいずれかと価値観を共有できるか?

という問いに対する回答次第という事ですね。


逆説的に言うと、

いざという時に売却してしまう投機運用層は

いずれの層にも満たさない中途半端なポジション

という事になります。


より具体的に言うと


・世界基準で上から数えた方が早い先進国の人

・先進国民の中で経済的余裕があまりない人

・精神的苦痛なく楽に稼ぎたい人


上記条件に当てはまる人だと思われます。


先進国民が経済的貧困国の人の価値基準を共有するのはその優位性を捨てているようなものですし、

元々お金を稼いでる人の価値基準を共有したところでその格差が縮む事はないですし、

資産の増減が気にならない人はそもそも仮想通貨で稼ごうとすら考えていない可能性があります。


ビットコイン時価の上昇を期待するというのは、

本質的にこういった例外層の資産増加を期待しているという事になります。


資産形成の目的が

「貧困から脱したい」

「憧れの人のような富裕層になりたい」

というものであれば、

これら仮想通貨に投資をしたところで経済格差は縮まらない可能性が大きいです。

何故なら、仮想通貨投資をすれば参加してる全員の利益になるいたちごっこになるので、

仮想通貨投資に期待しない方が無難です。


そして、上記に当てはまらない仮想通貨投資のメイン層である投機的なトレーダーは

その仮想通貨アセットを通じた資産の争奪による収益リターンが目的です。


新規層増えてが「積み立てだ~!」とビットコインを適当な値段で買った場合、

自分のお金をそのまま渡すことになります。


この特性自体は仮想通貨に限らず従来のようなゴールド等の資源取引、

いわゆるコモディティ・トレードと同じです。


コモディティ・アセットの特性として、

株式/債券/不動産と違い単純に保有だけしていてもそれ自体が新たな価値は生み出さず、

受動的な需給バランスによってのみ価値が決まります


仮想通貨の価値高騰が天井なのは、

気軽に投資可能であるが故に資金があつまりやすいというだけの話で、

仮想通貨トレードの本質は全世界の人々が参加する壮大なババ抜きゲームとなります。


仮想通貨で稼いでる人やプロが仮想通貨の新規参入を推奨するのは、

このゲームの参加者が増えれば増えるほど自分が稼ぎやすくなる事を知っているからです。


資産拡張の主目的が「世間目線でお金持ちになりたい」と考えている場合、

仮想通貨投資は、

お金が増えても生活は苦しいままという可能性が普通にありえます。


つまるところ、ビットコインの時価の値動きがハイリスクかつ高騰しているのは

仮想通貨の価値を信用していない投機目的の投資家参戦が急速に増えているから。

という事になります


・仮想通貨投資をするメリット

……と、

ここまで仮想通貨投資の危険性といいますか落とし穴について述べましたが。


逆に言えば、これらの特性を把握した上でなら、

仮想通貨投資は別に悪い事ではないと思います。


むしろメリットがあります。


・既にある程度資産形成に成功しており

・稼ぎも安定していて

・一時的な資産の目減りも許容できる。


こういった既に十分自分は豊かで余裕があると感じられる人は、

長期的目線の世間からの経済的な立ち位置やレベルを固定化できる効果が期待できます。


また、投機的なトレード取引能力に自信がある人は、

一気に経済レベルをジャンプアップして人生逆転劇を決める可能性は高いです。


そして、現時点におけるマネーゲーム市場としては間違いなく最大規模になる事から、

トレード行為自体が目的の人からすれば夢のようなアセットだと考えられます。


・仮想通貨投資をするデメリット

上げて落とすようですが……。

メリットを出した以上、改めて仮想通貨のデメリットについてまとめます。


前述した危険性?


アレはデメリットではなく気を付けなくてはいけないポイントです。


リスクとデメリットは別です


・基本的に国家管理通貨に対して仮想通貨の概念は致命的に相性が悪い

仮想通貨の特性上国家の経済が弱れば弱るほど勢いを増し

逆に国家の経済が強くなればなるほど弱くなります。


国家側としては仮想通貨を容認する事は経済的な敗北宣言をするのに等しく

まだ余裕のある国家が仮想通貨を優遇する事は基本的にありえないでしょう。


また、個人レベルでの買付けを行うのも難色を示す可能性があります。

何故なら、日本外交の十八番として途上国の経済支援があります。

仮想通貨投資をした場合、無意味に途上国へ日本国民の個人資産を流出させる可能性があります

ただでさえ下手と言われている日本の外交活動に対する向かい風となるでしょう。


落ちぶれているとはいえ、日本の経済は世界基準で言えばまだまだ余裕があります。

つまり、基本的なスタンスとして仮想通貨取引は冷遇されていくのが既定路線と言えます。


※予想される仮想通貨に対する逆風アクション

・自国通貨の利上げ(インフレ抑制)

・トレード取引に対する税制上の冷遇(現時点での日本ではかなり不遇な雑所得扱い)

・投資行為を容認するとしても合法的に手数料で自国経済に還元可能な連動投信やETFに更に課税される形。

・外交政策の一環として仮想通貨を直接買い占めて取引所から枯渇させて個人取引を困難にさせる。


基本的に日本における投資行為はネガティブな印象を受けやすいですが、

仮想通貨投資は特に厳しい目で見られる風潮になりやすいと思われます。


・日本にとって利敵行為になっている

このブログ記事の数日前ですが、某北の国がミサイルをぶっ放してます。

ミサイル一発当たりの費用は1発あたり約4億~7億円とされています。

で、かの国がハッキングによって得ている仮想通貨は年間で2200億円にとされています。

ミサイルを100発撃ってもお釣りが来ますね。


……と、まあ、これは極端な話で、本当に彼らの資金源になっているかは定かではありません。

ただ、仮想通貨の特性上アンダーグラウンドな組織との相性は抜群であるのは間違いない為、

比較的治安の良い国である日本人がわざわざ手を出すというのは、

リターンに対して過剰なリスクを負っているように見えます

(実際、仮想通貨の保有が公になった人が襲撃されて資産を奪われる事件が発生しています)


・仮想通貨自体の価値は保全されているが管理セキュリティはその限りではない

端的に言えば、

ハッキング等で不法に強奪される可能性が他アセット資産より圧倒的に高い

ということです。

仮想通貨はインターネット上に存在している為、

常に世界中のアンダーグラウンド組織から狙われるリスクがあります

なので、コールドウォレット等に保存するなど自己管理能力が必須です。


また、他のアセットは国益に関わる場合があるため、

ある程度保護する動きはありますが、

仮想通貨に関しては前述したように優遇したところで国益にならない為、

完全な自己責任です


・比較的安全な仮想通貨投資手法

まとめると、

日本人が個人レベルで仮想通貨に資産を投じる投資手法は超ハイリスク

だと考えられます。

単純な値動きリスクもそうですが、

そもそも投資環境そのものが不安定である為、

単純な経済的リスク許容度以外の負担が発生する可能性があります


ドルコスト平均法&長期積み立てでリスクヘッジをしていると、

考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、

あくまでこの手法は自分のメンタル面にしか効果はありません


その為、実際に生じるであろう損失リスクをヘッジするには別の方法が必要となります。


・連動投資信託やETFを利用する

ファンド機関をクッションとして仲介させる考え方ですね。

日本では未承認であるためまだ無理ですが、

米国ではビットコインETFが承認されたので日本でも期待して良いのではないのでしょうか?

ファンド運用で最も期待できるのは分配金=インカムですね。

定期的なキャッシュバックを発生させて値動きリスクをヘッジできます。


また、税制面でも株式を適用できるので、その辺りのコストパフォーマンスが改善されます。


仮想通貨は青天井のキャピタルゲインが期待できる為、

多少の手数料や取り崩しがあっても成長性に大きな支障はないでしょう。


・マイニング業務中心や仮想通貨を大量保有する企業の銘柄保有。

個別企業をクッションとして仲介させる考え方ですね。

基本的にはファンド運用と同じ考え方ですが、

こちらの独自のメリットとしては下記が挙げられます。

・保有コストが掛からない

・上場企業なら現時点(2024年3月現在)で日本人でも買付が可能

ですね。

ただ、ETFや現物保有と違い、

該当企業が倒産した場合は全て資産が吹っ飛んでしまうので、

やや難がある選択肢ですね。


・マイニングやNFTコンテンツの報酬として仮想通貨を受け取る

おそらく仮想通貨投資手法としては最もローリスクです

正確に言うと、投資というより副業に近いですが。

初期投資は数万円程掛かりますが、

ある程度軌道に乗せてしまえば継続的にタダで仮想通貨が入手できます

仮想通貨入手時と現金化の際、つまり二重で雑所得区分で課税されますが、

費用コストや資産変動リスクとしては最も安全です。

欠点としては参入ハードルが高いのと大金は稼ぎづらいという事ですね

とはいえ、資金を投入力に関わらず仮想通貨市場に参加できるので、

個人的には仮想通貨投資をするならコレを選ぶかなと思います。


・まとめ

一般的に仮想通貨投資と呼ばれている現物保有するタイプは全て投機に分類されます。

仮想通貨の価値が上がっているのは

参加者が全世界から続々とエントリーしているから

です。

現状において、投機目的=一発逆転で稼ぎたい人が大半である為、

このアセットへの安易な入金は、

この資産の奪い合いの中に無防備に放り込む事になります。

これはトレード取引が行われている全てのアセットに共通する事ではありますが、

仮想通貨の場合は参加規模が史上最大にも関わらず統制する存在が存在しません

だからこそのハイリスクハイリターンが実現されています


仮想通貨投資をする場合、こういったリスクを把握した上で市場参加する事が望ましいと思います。

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